2021.11.1

好きなことで生きていくとは

「好きなことで、生きていく」
YoutubeがCMでキャッチコピーとしてこの言葉を使い始めた頃から、同様の謳い文句を色々な場所で見かけるようになりました。
Instagramやtwitterを開くと、
「私は好きなことだけを仕事にしています」
「好きなことでこんなに稼ぎました」
そんな言葉と一緒に、ゴージャスな車や時計、旅行の写真を載せているアカウントがごまんとあります。
「あなたも好きなことで起業しませんか?」というお決まりのセリフの誘導リンク付きです。

好きなことだけをして、人生が成り立つのであれば、それは確かに夢のようです。
しかし、本当に好きなことだけで生きていけるものなのでしょうか。

ここで、働く、という事の意味を考えてみてください。
なぜ、働くと、お金がもらえるのでしょうか。
そう尋ねると、
「嫌なことをしている代わりにお金がもらえる」
と答える人がいます。
もし、あなたもそう思っているのなら、考え方を直してください。

どんな仕事にせよ、相手に対して何らかの価値を提供しているか、が全てなのです。
あなたが好きと感じようが、嫌いと感じようが、関係ありません。
相手に価値を提供して、はじめて、お金がもらえる。
それが、働くということです。

逆に、相手に対して、価値を生み出さない事は、仕事とは呼びません。
ただの自己満足であり、趣味であり、暇つぶし程度のことでしょう。

価値を生み出すには、エネルギーが必要です。
エネルギーが必要ということは、頑張らなくてはいけない、ということです。
頑張る際には、楽しい時もあれば、当然ながら苦しい時もあります。
「好き」なだけ、「楽しい」だけ、などというのはあり得ないのです。

価値を提供する際に、楽しい、と思って頑張れる人になること。
「好きなことで、生きていく」の意味は、そういうことなのです。
決して、自分の好き嫌いを判断軸にする話ではないのです。

世の中、便利なもので溢れる時代になりました。
そんな時代の中で、相手に価値を提供する、ということは、簡単な話ではありません。
なんでも自動で、勝手に機械がやってくれる時代を生きている私たちが、相手にとって価値を提供しつづけられるとしたら、それは何か。
キーワードは「相手に寄り添う」ことでしょう。
相手にとって、特別で、唯一で、他に替えられない存在になること。
それが、価値を提供することの近道です。
結局は、人と人とのアナログな繋がり、有機的な結びつきに価値は残されるのです。

決して、楽して、自動で、気づいたら儲かる、などという謳い文句に踊らされないでください。

あなたは、誰かにとって、かけがえのない、唯一無二の存在をめざして、価値の提供を目指してください。
もちろん、天然石専門店葵も、そんな存在になれるように心がけながら、今日も営業しております。
ぜひ、あなたの願いを現実にするための、お手伝いができればいいと思っています。